面接対策

第二新卒の面接で採用側がチェックしていて押さえておきたい3つのポイント 

転職活動では誰もが面接を経験します。「新卒時に経験していて、面接には自信があるから問題ない」と新卒の頃と同じものと捉えてはいけません。 

第二新卒の面接では、退職理由や職務経歴などの新卒の面接とは異なる質問をされます。 

面接での立ち居振る舞いや言動次第では、面接官の印象が大きく変わります。 

そこで、第二新卒の面接で気をつけるべきポイントを押さえておきましょう。 

基本的なビジネスマナーについて注意すべきポイント 

面接の前段階で、履歴書や職務経歴書などの書類選考があります。学歴、前職での実績、スキルや資格などからその人物の能力を見極めます。その中から、自社が求めている人材に近い人を面接に呼びます。 

面接では、転職者の人柄や仕事に対する熱意などの書類から読み取れない部分を確かめます。実際に顔を合わせる場所になるため、身だしなみや立ち居振る舞いには注意したいところです。 

そこで、面接時の身だしなみ、入退室から面接中の姿勢までの一連の流れについて紹介します。 

身だしなみの注意点 

社会人を経験している第二新卒者でも、普段通りの身だしなみで大丈夫と思ってはいけません。面接で受け答えが良くても、身だしなみが整っていなければ悪い印象を残してしまいます。 

なぜならば、面接という大事な場面で身だしなみが整っていなければ、「しっかりしていない人」という印象を抱かれるからです。 

たとえば、身だしなみは以下の点についてチェックしておきましょう。 

・面接に適したスーツ、靴、小物、カバンを選ぶ 

スーツにホコリが付いていないか、傷んでいる部分は無いかを確認 

靴に汚れが無いか、かかとはすり減っていないかを確認 

カバンや時計などの小物は面接の場にふさわしいものかを確認 

・髪色を落ち着いた色にし、髪型を整える 

明るすぎる色は面接の場にふさわしく無いため、落ち着いた髪色かを確認 

髪が伸びてもっさりとしていては良い印象を与えないため、事前に髪を切りに行く 

・派手な化粧や匂いは避ける 

派手な化粧になっていないか友人や家族などの第三者に確認 

このように、普段からスーツを着ている人でも、身につけているものが汚れていたり、使い古されていたのでは面接官に良い印象を与えません。面接に臨む前に、あなたの面接での身だしなみに問題がないかを振り返りましょう。 

入室から着席までに注意すべき点 

面接では最初の印象で合否が決まってしまうことがあります。「第一印象よりも、面接の様子で判断してほしい」と思うかもしれませんが、入室から退室までを総合的に見て面接官は合否を判断しています。 

なぜならば、第二新卒には社会人としての基本的なビジネスマナーが備わっていることが前提だからです。 

たとえば、入室の際は以下のような手順で入ります。 

まず、ドアを2回ノックします。面接官に「どうぞお入りください」と言われてから、「失礼します」と言いながら入ります。 

ドアの方を向いてきちんと閉まったことを確認してから椅子のところまで行きます。椅子の横側に立ち、簡単に次のような自己紹介をします。 

ポイント

「お忙しい中、面接をしていただきありがとうございます。◯◯と申します。本日はよろしくお願いいたします」 

面接の場を設けてくれたことに対し、感謝の気持ちを込めることを忘れないようにしましょう。最初の気遣いの一言が言えるかどうかが重要です。 

その後、面接官から「どうぞお掛け下さい」と言われてから椅子に座ります。座る際に、大雑把な座り方にならないように注意しましょう。 

面接中の姿勢や動作に注意 

転職活動の面接の中で、面接の内容と同じくらい重要なことがあります。それは面接中のあなたの姿勢や動作です。 

なぜならば、面接での会話が問題なかったとしても、面接中の姿勢や動作に問題があれば面接官は違和感を抱くからです。 

たとえば、相手の目を見ずにい伏し目がちに話していたのであれば、自身のない人という印象を抱かれます。また、面接中に腕や脚を組んでいたのであれば、態度の大きい人と思われます。 

そこで、以下のような動作がないかチェックしましょう。 

・相手の目を見ないで話す 

相手の目を見ないで話せば面接の印象が悪いため、それだけで落とされてしまいます。相手の目をずっと見る必要はありませんが、ところどころで面接官の目を見て話すように意識しましょう。 

・腕や脚を組んでいる 

腕や脚を組んだまま面接に望むような人は滅多にいないと思いますが、気がゆるんだ瞬間につい腕や脚を組んでしまうクセが出てしまうかもしれません。腕や脚を組んだ姿勢は偉そうに見えてしまうため、面接の場にふさわしくありません。腕や脚を組むクセのある場合は十分に注意しましょう。 

・先に座って待つ場合、面接官が入ってきたら座ったまま挨拶している 

面接が行われる部屋に面接官より先に通されることがあります。「こちらに座ってお待ちください」と言われ、椅子に座ったまま待つ場合、後から面接官が部屋に入ってきます。その際に、座ったまま挨拶をせずに、椅子の隣に立ってきちんと挨拶をしましょう。 

・カバンやコートを椅子に置く 

喫茶店などで空いている隣の椅子にカバンやコートを置くように、面接の場で空いている椅子にカバンやコートを置かないようにしましょう。カバンは椅子の近くの床に置き、コートは床に置いたカバンの上か、椅子の背もたれに畳んでかけるようにしましょう。 

・コートを着たまま会社に入る 

面接に限らず、コートを着た時に注意しなければならないマナーです。コートを着たまま室内に入るということは、外のホコリをそのまま室内に持ち込んでいることになります。室内に入る前にコートを脱いで、片手にかけて入りましょう。退出後も、外に出てからコートを着ることがマナーです。 

・筆記用具を出さず、メモを取らない 

面接は会社について説明を受けたり、お互いに質疑応答をしたりする場です。その時に、メモを取らないのであれば、「この人はウチの会社にそれほど興味が無く、やる気のない人だな」という印象を持たれてしまいます。「メモをとってもよろしいでしょうか?」と面接官に許可を得てからメモをとることで、「興味があってやる気のある人だ」というアピールにつながります。 

・間違った席に座ってしまっている 

第二新卒で面接を受ける場合、大抵は先に部屋に通されて面接官を待ちます。この場合、案内をしてくれた方が席を指定することが一般的です。「こちらの席に座ってお待ちください」と言われた場合は座って待っていて大丈夫です。 

一方、席の指示がない場合もあります。このような場合は、立って待つのか座って待つのか迷います。その上、座って待つ場合はどこに座れば良いか迷うのではないでしょうか? 

部屋に通されて何も案内がなければ、入り口に最も近い下座に立って待ちましょう。 

会社では基本的にお客様を上座に案内します。そのため下座に立っていて、上座に案内されたら指定された席に座って面接を行います。 

このように、面接官との会話以外にもあなたの姿勢や動作が注目されます。社会人としてスマートな印象を抱いてもらえるように細心の注意を払って面接に臨みましょう。 

面接官が第二新卒についてチェックしているポイント 

面接では、言葉遣いや姿勢など社会人としての基本的なマナーが守られているかどうかも評価の対象となります。 

基本的なマナーはこなせていても、面接で落とされてしまうことがあります。表向きなことがこなせていても、面接官がどのようなことを考えて合否を決めているかは解らないのではないでしょうか? 

そこで、私の面接官として立ち会ってきた経験から、面接官がチェックしているポイントについてお伝えします。 

現場で一緒に働きたい人物かどうか見極めている 

会社の規模によりますが、一次面接または二次面接で入社後に一緒に仕事をすることになる現場の社員が面接を担当します。 

なぜならば、現場の面接官は「一緒に仕事をしても問題ない人物だろうか?」というあなたを部下として迎えた場合のことを想定しておく必要があるからです。 

たとえば、面接後に次の面接に進めて良い人物かどうかを上司に報告する必要があるため、実務経験やスキル、人柄など様々な方向から評価をして採点します。実務面と人物面の両方の採点が会社の定めた合格ラインに達している必要があります。 

この採点が合格基準を満たしていれば、次の面接に進めます。しかし、採点が合格ラインを満たしていなければ、その時点で不採用となってしまいます。 

退職理由の伝え方には注意 

第二新卒の場合、「やりたい仕事ではなかった」「残業も多く、休日が取れない」「上司のパワハラに耐えられない」など、本音を掘り下げていくとネガティブな理由で辞めていく人も多いかもしれません。 

しかし、第二新卒の面接で、退職理由について必ず質問をされます。 

なぜならば、採用企業側も「またすぐ辞めてしまう人材を採用したくない」と考えているからです。前職を辞めた理由が、「転職理由として妥当で、自社に入社することで解消されるものなのか?」などを確かめる必要があります。 

その際に、そのままのネガティブな退職理由を伝えても面接官に良い印象を与えません。退職理由をうまく伝えるポイントとしては、ネガティブな理由をポジティブに変えて伝えることです。 

たとえば、退職理由のポジティブな伝え方として以下のような方法があります。 

・ネガティブな退職理由:長時間残業のため転職 

ポイント

「毎日終電まで働き土日も出勤する働き方で、残業時間を減らしたいというよりも、仕事のオンとオフを分けることで仕事のパフォーマンスが上がるのではないかと思いました。メリハリをつけた働き方で、効率よく働けるはずだと思い転職を決意しました」 

このように、ネガティブな退職理由のが生まれた原因には「もっとこうすれば良くなるのに!」というポジティブな気持ちがあるからではないでしょうか? 

不満だけに照準が合ってしまいがちですが、起きてしまった不満への原因を探っていきましょう。そうすることで、あなたの仕事の価値観を見つけることができます。そこからネガティブな退職理由をポジティブに切り替えることができます。 

第二新卒には前向きな姿勢が求められる 

第二新卒は社会人経験が短いため、面接でアピールできるものがないと悩んでいませんか? 

しかし、面接では「この人は自社に必要な人材だ」と思ってもらわなければ、内定を手にすることはできません。 

第二新卒の有利な点として、年齢の若さと将来の成長があります。つまり、将来への期待を面接官に抱かせることが重要です。 

なぜならば、第二新卒の採用枠を設けている企業は、将来の会社を背負えるような若い人材を求めているからです。 

そこで、第二新卒の場合は以下の点に注意して、仕事に対するやる気を伝えるようにしましょう。 

・これまでの仕事でどのような姿勢で取り組んできたか 

・入社したら将来どのような活躍をしたいのか 

・入社したら会社で実現したいことは何か 

たとえば、この3点を会話の中に盛り込んでいくと以下のような志望理由になります。 

・これまでの仕事でどのような姿勢で取り組んできたか 

ポイント

「私はこれまで営業職で新規顧客の開拓業務を担当しておりました。新規顧客の開拓は難しく、最初は苦戦が続いていました。しかし、先輩社員の成功体験と失敗体験の両方を聞き取り、私なりにノートにまとめて分析を行ってきました」 

・入社したら将来どのような活躍をしたいのか 

ポイント

「御社に入社した際には、営業職として新しい環境で1からのスタートになりますが、これまでコツコツと続けてきた先輩社員へのインタビューと分析を続けて、顧客との信頼関係を築いていきたいと考えています」 

・入社したら会社で実現したいことは何か 

ポイント

「御社は既存顧客との継続的なお付き合いを重視されていく傾向にありますが、将来的に新規顧客の開拓も必要になってくると思います。そこで、私がこれまで培ってきた新規顧客獲得の経験を活かして新規エリアの顧客との新しいお付き合いを増やしていきたいと考えています」 

このように、将来に向けてあなたが会社で活躍する姿を面接官に想像させる内容を準備しておきましょう。 

面接中の質疑について注意すべきポイント 

第二新卒の面接では、必ず質疑応答の時間があります。 

主に仕事に関する質問と、あなたのスキルに関する質問です。これらの質問に的確に答えることができるように、事前に準備することをお勧めします。 

それでは、具体的な質疑回答について見ていきましょう。 

仕事に関する質疑回答 

転職の面接で必ず転職理由について質問されます。転職理由を聞かれた時は、具体的に答えることが重要です。 

なぜならば、面接官はあなたがどのような経緯で転職に至ったのかを知りたいからです。 

たとえば、具体的な転職理由の答え方として以下のような回答があります。 

ポイント

「営業職として新規開拓営業を担当していました。常に新規のお客様を開拓していく業務のため、それぞれのお客様に割ける時間が少ないことが悩みでした。そこで、一人ひとりのお客様と長いお付き合いの中で信頼関係を築いていきたいという思いから転職を決意いたしました」 

このように、どのような経緯で転職に至ったのかを簡潔にまとめて、面接官が理解しやすい内容で伝えましょう。 

スキルに関する質疑回答 

スキルに関する質問で、「あなたの短所についてお答えください」というものがあります。「なぜ、面接の場で自分の短所を言わなければならないのか?」と疑問に思いますが、この質問は面接の中で非常に重要なことです。 

なぜならば、会社で求められるスキルの中で、課題解決能力が重視されているからです。自分の中の弱みという課題を謙虚に認めて、どのように取り組んでいるのかを伝えることがポイントです。 

たとえば、転職者の弱みについて質問された時、以下のような答え方があります。 

ポイント

「私の短所は、物事を始める前にあれこれと考えて慎重になってしまう点です。失敗を恐れて積極的に行動に出ることができないことがありました。しかし、このままでは何も変えられないと思い、失敗を恐れずに挑戦することを心がけました。これにより、失敗することもありましたが、新規契約を結ぶことができました」 

会社での仕事は常に課題解決能力が問われます。常に自分の中に課題を持っていて、そこから逃げずに取り組む姿勢は評価されます。あなた自身の短所を見つけ、対策していることは何かを見極めましょう。 

想定外の質問に備えるために転職エージェントを活用 

面接対策を進めていると、面接でうまく答えられるか不安に感じているのではないでしょうか? 

企業によっては、独自の面接を行っている事が多くあります。そんな時は、転職エージェントに相談する事をお勧めします。 

なぜならば、転職エージェントはあなたが入社を希望する企業の面接対策のサポートを行っているからです。 

たとえば、過去にその企業で内定を得た転職者の面接データから、面接対策のノウハウを指導してもらえます。 

転職エージェントのサポートは求人紹介、応募書類の添削、面接のサポートなど全て無料で受ける事ができます。これは、転職者を企業に紹介する事で、企業から成功報酬を得ているためです。 

「初めての転職で不安」と感じているのであれば、気軽に相談してみましょう。 

まとめ 

第二新卒の面接は、基本的なビジネスマナーが求められます。そのため、身だしなみをしっかりと整えて面接にふさわしい姿で臨みましょう。そして入室から面接中の姿勢や動作、退室までが評価の対象となるため、一連の動作におかしな部分が無いかチェックしておきましょう。 

面接官が第二新卒に対してチェックしているポイントは、一緒に働きたい人物かどうかです。そのため、退職理由はネガティブな事は避けて、ポジティブに言い換えたものを準備する事が大事です。また、第二新卒には前向きに取り組む姿勢が必要ですので、仕事に対するやる気をしっかりと見極めておきましょう。 

面接では、質疑応答時間が必ずあります。あなたがどのような経緯で転職に至ったかを第三者でもわかるように具体的に準備しておきましょう。スキル面では、課題解決能力について質問をされます。そこで、あなたの短所についてきちんと理解して、それに対してどのように対処しているかを伝えましょう。 

第二新卒は、初めての転職で不安がつきものです。希望する企業へ良いイメージを与えるために、事前にしっかりと準備をしましょう。 

「具体的にどうしたらいいかわからない……」そんな不安を抱えているのであれば、転職エージェントに相談しましょう。あなたの経歴から強みを見つけ出し、内定へと導いてくれます。

また、面接で内定に近づけるための方法をまとめました。こちらの記事も併せてご検討ください。


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