転職エージェントの活用

第二新卒が就職活動を成功させる5つのポイント

第二新卒が就職活動を成功させる方法

入社から数年、社会人としてのマナーが身に付いて仕事も覚えてノルマもこなしてきたけれど、会社の売り上げのために顧客の利益を無視して強引な営業を推し進める上司に不信感を抱いていませんか?

最初は会社のイメージで入社してみたけれど、実際に働いてみると外から見ていたイメージと違う仕事内容。働いてみてからわかる会社の本当の姿に悩み、3年以内に転職を決意する「第二新卒」と呼ばれる転職希望者は30%います。

実は第二新卒は「若くて社会人経験がある」ことから、転職市場ではとても有利な立場にいます。

なぜならば採用する会社側にとってゼロからマナーを教える必要がないため、研修のコストがかからないからです。そして若いということは、これから会社の業務を覚えてもらい「会社のカラーに染めることができる」というメリットもあります。

一方、第二新卒側は3年未満の社会人経験ですが、毎日の仕事から上司や取引先と関わることで「会社や人を見る目」が養われてきます。新卒の時は会社を世間のイメージで捉えがちでしたが、数年の社会人経験で現実的に会社を判断することができます。

そのため、転職先選びには慎重になっているはずです。また、人生で初めての転職活動で不安に思うところが多いでしょう。

第二新卒者が転職で成功するためには、「第二新卒の定義」「新卒時の就職活動の違いについて」「第二新卒の就活時期」「第二新卒が転職を成功させるポイント」「第二新卒向けの転職エージェントの活用」という5つのポイントを押さえておくことが大切です。これらのポイントを理解して行動すれば、転職で成功する可能性が高くなります。

そこで今回は、「第二新卒の就職活動を成功させる方法」についてご紹介します。

 

第二新卒とは?第二新卒の定義について

求人票を眺めてさまざまな企業を探していると、ほとんどの求人票には「新卒採用」と記載されています。ただ、中には「第二新卒」の募集をかけている企業も数多く存在します。

新卒の採用では「学生時代に取り組んできたこと」や「アルバイト経験」「志望している会社でどのようなキャリアを描いているか」といった点を重視されます。

一方、第二新卒の就職活動で企業側は第二新卒の転職志望者にどのようなことを求めているのでしょうか? 実は新卒の就職活動と第二新卒の就職活動の方法は大きく異なります。新卒と第二新卒の違いを知り、第二新卒とはどのような状況にあるかを知りましょう。

第二新卒と新卒、既卒の違い

採用する企業側にとって、第二新卒と新卒の意味は大きく異なります。

新卒とは大学や専門学校、高校などを今年度中に卒業する学生を指します。一方、第二新卒は学校を卒業して一度就職していますが、1年から3年のうちに転職を志す25歳前後の社会人経験者を示しています。

たとえば、新卒として4月から入社した会社が、毎日終電まで働いているにも関わらず、残業代が支払われないようなブラック企業だったとします。そこで耐えられなくなったあなたが、勤続年数が数か月から3年間以内の25歳前後で転職活動を行えば第二新卒とみなされます。

つまり、新卒は会社で働いた経験が無い学生で、第二新卒は「数か月から3年間会社で働いた経験がある25歳前後の人材」ということです。第二新卒の採用を検討している企業は採用選考において、若くて社会人としての基礎が備わっているかという点を見ています。

会社の募集要項で新卒、第二新卒のほかに「既卒」の人材を募集しています。この既卒という言葉も、第二新卒とは異なります。

先に述べたように、第二新卒者は数か月から3年間会社で働いた経験がある人です。それに対して、既卒者とは学生時代に何らかの事情で新卒としての就職先が見つからず、卒業後に就職活動をしている人のことを指しています。

たとえば、新卒採用時期に学校の授業がギッシリと入っていて、就職活動にあてる時間が無いまま就職できずに卒業してしまうと「既卒」という扱いになります。企業の面接は最初に人事課、次に配属予定の部署の上司、最後に社長という流れで2回から3回ほど面接を重ねます。学校の提出物に追われた状態であると、数回に渡って面接の時間を作ることはとても難しいのです。

すなわち、第二新卒者は数か月から3年間会社で働いた経験があることに対し、既卒者は学生時代に就職できずに卒業した人ということです。

第二新卒の採用市場は注目されているの?

これまで転職市場でも、第二新卒という採用枠は存在していました。しかし、第二新卒の採用を避けたがる企業が比較的多かったため、第二新卒の採用は隅に追いやられていたのです。ところが、リーマンショックが起きて以降、採用する側にとって第二新卒の採用市場は競争相手が少ない狙い目の市場となっています。

なぜならば、リーマンショック後にリストラされた若手社員が成長しているベンチャー企業に採用され、その後順調に出世しているケースが多いからです。

事情はいろいろありますが、入社3年未満で退職した人には人生で大きな失敗をした経験があります。たとえば「ベンチャー企業でクリエイティブな仕事をして、皆に知られているものを造りたい」と思っていながら、実際は「親や学生時代の友人たちの目を気にして大手の広告代理店に入社し、思っていた事と全く違う仕事をしている」ということはよくあります。

そのような雇用のミスマッチと「自分の本当にやりたい仕事」について真剣に向き合うことで反省し、次で活躍しようと覚悟を決めている人は転職への気合の入り方が違うのです。第二新卒の採用を検討している企業はその意気込みに注目しています。

新卒時の就職活動の違いについて

新卒時に就職活動をしたのであれば何となく感じたかもしれませんが、新卒に求められるのはポテンシャルによる部分が大きいといえます。また、中途採用については前職での職務経験を重視しており、この人は会社に利益をもたらす人物かどうかを見定めています。

それでは、企業にとっての第二新卒のメリットを通して第二新卒の強みをお話しします。

第二新卒の転職のメリット

企業が第二新卒を雇用するメリットとして、以下の理由が挙げられます。

ポイント

・社会人としての基本スキルを備えているので、教育コストがかからない

・通年で採用できるため、若手の力が欲しいときに時期を問わずに採用できる

・仕事とのマッチングがある程度図れるので、望んでいる職種、業種を見つけやすい

まずは、第二新卒が社会人としての教育を受けていることのメリットについて説明します。

たとえば新卒で採用した場合、社会人としての挨拶、電話の応対やメールの文章など、毎日の業務で必須となる基本的な教育をする必要があります。そのためには、数日間かけて講師を招いて研修を開くことで、教育のコストがかかります。

第二新卒であれば、すでに社会人としての教育を受け終えている状態ですので、教育のコストをかける必要がないのです。

次に通年で採用できるメリットについてですが、新卒で採用する場合は4月に入社するまで、採用側の企業は待たなければなりません。一方、第二新卒の場合は採用後すぐに入社できるため、若手社員が欲しいときに募集をかけることができるのです。

そして、ある程度の社会人経験を積んでいれば、会社訪問や会社の口コミサイトで現実的に会社の様子を想像することができます。

たとえば、実際に会社訪問をした際に多くの社員の机の上が散らかっていれば、片付ける暇もないほど忙しい会社だと予測できます。会社内ですれ違う人の表情や電話での応対の様子など、社会人を経験したことのある人であれば何気ない情報で会社の雰囲気を知り、自分に合った会社かどうか判断できます。

企業にとって第二新卒は若くて社会人としての基本的なスキルを備えていながらも、まだ企業のカラーに染まっていないので、これからの成長が期待できます。また、組織に若い人員が必要なタイミングで第二新卒は戦力として重宝されます。

このように、若い力を求めている企業とあなたがマッチングしているかを、冷静な目で判断することができるのが第二新卒のメリットです。

第二新卒の就活時期

第二新卒枠の転職活動を始めるにも、事前に会社を調査し、面接に向けて履歴書などの書類を準備しなければなりません。面接をしながらこれらの作業をするよりも、事前に転職活動で必要なことを行っておけば順調に転職活動を進めることができます。

第二新卒枠の採用が活発化する時期を狙えば、あなたが採用されるチャンスも選択肢も増えます。第二新卒の採用が活発化する時期を知り、事前に転職準備を進めましょう。

それでは第二新卒の採用時期についてお話します。

第二新卒の採用時期は1月から3月がベスト

第二新卒枠の転職活動を始めるにあたって、「どの時期に応募したらよいか?」と迷うこともあるでしょう。第二新卒が転職に適している時期は、1月から3月頃が最も良いです。

会社に勤めていると3月ごろに送別会が集中していませんか? これは年度が切り替わる時期に、それぞれの事情で退職を選ぶ人が集中しているからです。

たとえば年老いた親の介護や妊娠・出産などで退職を検討した場合、後任に仕事を引き継ぐタイミングとして4月が最も良いのです。4月は新卒の社員が入社して組織編成も大きく変わります。その時期に合わせて、会社側は空いてしまったポジションに「もう少し若い社員が欲しい」ということから、第二新卒の採用を検討しています。

そのため、1月から3月の第二新卒の採用が集中する期間を狙って就職活動をするために、事前に会社の調査や面接の準備を整えておきましょう。

転職活動は在職中に行うべき

第二新卒の転職に最適な時期は1月から3月ですが、その期間は現在勤めている会社に所属したまま転職活動を行うべきでしょうか? 転職活動に集中するために今すぐ会社を辞めて転職活動を行いたいと考えるのが普通です。ただ、辛くても会社を辞めずに転職活動をしましょう。

なぜならば、採用されるかどうかわからない状態で会社を辞めてしまうと、仕事をしていない期間が生じて、毎月の収入も無く精神的に不安定な状態となります。また、仕事をしていない空白期間が長いほど面接での印象が悪くなるのです。

たとえば、転職するために退職してから面接に臨んだ場合、仕事をしていない空白期間について「なぜ、この期間は働いていないのですか?」と質問をされます。職歴に空白期間があると面接官は「この空白期間にこの人は何をしていたのだろうか……」と疑問に思うからです。

会社に所属して毎月の収入があれば、面接時にも余裕が生まれます。そのため、計画的に準備を進めて転職活動に挑みましょう。

第二新卒が転職を成功させるポイント

第二新卒が転職を成功させるためには、具体的にどうしたらよいでしょう。第二新卒採用枠で転職を考えているあなたにとって、これは重要なポイントです。

第二新卒で転職を成功させたいと考えているならば、転職の成功体験から学んでおくことをお勧めします。

新卒ではできない第二新卒だからこそできることをお話しします。

時間をかけて企業研究をする

突然の思いつきで転職すると、企業について調べる時間が無いため失敗してしまうことがほとんどです。転職活動で最低限必要な期間についてご存知でしょうか?

転職活動には準備段階を含めて6ヵ月ほどの期間が必要です。

なぜならば、会社の面接は2から3段階ほど面接が必要で、面接だけでも2から3ヵ月ほどかかるためです。当然ながら、面接の前に書類選考があります。

第二新卒であれば、履歴書のほかに職務経歴書の提出が必要です。職種によっては過去の実績がわかる資料の提出が必要なこともあります。それらの書類や資料の作成、企業の調査、志望動機の検討で3ヵ月ほど必要です。

たとえば、第二新卒は新卒と比べて新鮮ではなく、中途社員と比較すると経験値不足という点で、多少不利な面もあります。企業をよく研究して、経営理念やこれまでの企業の成長の歴史をしっかりと知った上で転職を希望しなければ熱意が伝わりません。そのため、転職を希望する企業をしっかりと調査する必要があるのです。

「今すぐ転職してしまいたい」という衝動で急いで転職活動に臨む前に、じっくりと腰を据えて企業の研究と書類の準備から始めましょう。時間をかけて狙っている企業の情報をより多く知っておけば、転職後の雇用のミスマッチに悩むことはないでしょう。

実務面でアピールする

第二新卒は中途社員と比べて仕事の経験値が低く、実務面でアピールできるか不安に思うのではないでしょうか。しかし、第二新卒は年齢が若く社会人経験があるというメリットがありますので、これまで経験してきた実務をアピールしましょう。

なぜならば、転職は企業にあなた自身を売り込むことだからです。これから働くかもしれない会社へ、あなたのアピールできるポイントを売り込まないままでは損をしてしまいます。

たとえば、これまでの実務を転職希望先の企業に見せることで、同じような仕事をしていればお互いに実務面で理解できるので円滑に進みます。

一方、転職希望先が異なる業務をしていた場合は不安に思うかもしれません。しかし、過去の実績は見せるようにしましょう。業務が異なっていても、「仕事に対してどのような姿勢で取り組んできたか」「どれくらいの速さで仕事をこなしてきたか」など企業にアピールできる切り口はあります。

仕事を通してあなたの仕事への取り組み方が問われますので、これまでの仕事の実務面をしっかりとアピールしましょう。

転職動機がはっきりしていて熱意がある

転職活動の中で「なぜ今の会社を辞めて、転職しようと思ったのか?」という転職理由を考えることに頭を悩ませていないでしょうか。転職を成功させるポイントは、転職動機をはっきりとさせて、あなたが会社で活躍するイメージを面接官に持たせることです。志望動機を述べる場面では、前職でのネガティブな理由から転職するという発言は控えましょう。

なぜならば、会社は転職した後にあなたが「どのように働いて」「どのような人物へと成長して会社に貢献していくのか」という未来の姿に興味があります。会社側が気になっていることを満たすことが、転職を成功へ導くポイントです。

これまで営業職で働いてきたのであれば、「会社の新規顧客開拓に注力して会社の売り上げに貢献したい」というように、会社に新しい風を呼び込むような熱意を伝えることが重要です。

「今の会社が長時間労働で辛いから」や「入社前に聞かされていた仕事と違った」などの転職理由を伝えても、会社に良い印象を残せません。あなたが転職することで会社の将来にどのようなメリットがあるか、という視点から転職動機をはっきりとさせましょう。

第二新卒向けの転職エージェントを活用しよう

第二新卒の転職は人生で初めての転職です。あなた一人の力だけで企業の労働環境や仕事の詳細を知るには時間と労力が必要です。

憧れていた仕事の労働環境が実際はブラック企業で、劣悪な環境だったということも頻繁にあります。新卒で入社した会社とあなた自身のミスマッチを、もう一度経験したくないですよね?

第二新卒の転職活動を成功に導く方法として、転職エージェントを活用してみてはいかがでしょうか。初めての転職で成功するために転職エージェントを活用できるポイントについてお伝えします。

転職エージェントに職務経歴書の添削を無料で依頼できる

第二新卒の初めての転職では、職務経歴書の提出が必須となります。これまで職務経歴書を書いてきた経験がないのであれば、転職エージェントに添削を依頼してみましょう。

転職エージェントは人材を欲している企業と転職させたい人をマッチングさせることが仕事です。そのため、毎日転職希望者の履歴書や職務経歴書を添削しています。当然、転職エージェントはさまざまな職業の職務経歴書に目を通していて、企業に選ばれる職務経歴書の書き方に詳しいです。

たとえば、あなたが転職エージェントと希望する会社について相談した際に、条件に合ったさまざまな会社を提示してもらうことができます。転職エージェントは、過去に内定を勝ち取った転職者の情報も保管しているので、希望する会社に合わせて職務経歴書の書き方を指導してくれます。

そのため、過去の転職者の結果から内定を勝ち取るための履歴書、職務経歴書の書き方を教えてもらうことができます。

転職理由や志望動機を転職エージェントに相談できる

第二新卒の転職時は、転職理由や志望動機などに関して、どうすればよいか迷ってしまうことがあります。書類選考や面接で正直に「前職の業務が辛く過酷な環境だったため転職を決意しました」と書いてしまっては、第二新卒の採用を考えている会社にとってあまりいい印象を抱かれません。

転職エージェントに相談すれば、あなたが狙っている会社に対して最適な転職理由や志望動機を相談することができます。

先に述べましたが転職エージェントは転職希望者と会社をマッチングさせることが仕事です。そのため、あなたが希望している会社から過去に内定をもらった転職者の情報を持っています。過去にさまざまな人たちが内定を勝ち取ってきた実績から、転職理由や志望動機をアドバイスすることができるのです。

たとえば、転職エージェントは転職者と面接を行った会社の双方に聞き取り調査を行います。お互いの面接での様子と印象を詳細に聞き取ることで、採用につながるかどうか感触を確かめて情報を記録しています。面接後の地道な聞き取り調査から、「印象の悪い転職理由」や「会社側が好感触だった志望理由」などのリアルな情報が蓄積されます。

このように、過去の転職者の様子を詳細に聞き取っているので、それぞれの会社に最適な転職理由や志望動機をアドバイスすることができます。

まとめ

今回述べたように、第二新卒者が転職を成功させるためには、「第二新卒の定義」「新卒時の就職活動の違いについて」「第二新卒の就活時期」「第二新卒が転職を成功させるポイント」「第二新卒向けの転職エージェントの活用」という5点を意識することが重要です。

特に、あなたが第二新卒の転職を成功させたいのであれば、求人票に書かれていない多くの業界の内部情報を知る必要があります。そのために、働きながらあなた一人で調べるには限界があります。そこで転職のプロである転職エージェントの利用をお勧めします。

転職エージェントはあなたの希望に沿った会社を紹介し、あなたの転職時の履歴書や職務経歴書の書き方から面接の対策まで、無料できめ細やかにサポートしてくれるサービスです。あなたがもし転職に不安を抱えているのであれば、転職エージェントにサポートしてもらいましょう。

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